空集合日記

何でもない日の日記と独りごと

最近買った本とか読んだ本とか

本を読んだり買ったりしたのでその記録。

以前読んだ本で改めて読み直した物もある。

 

サイモン・シン『宇宙創成(上・下)』

著者の本で最初に出会ったのは高校の頃に読んだ『フェルマーの最終定理』で、私が大学で数学科に進んだきっかけの本でもある。算数や数学は小学校の頃から好きだった記憶があるけど、職業としての研究者を意識するようになったのはこの頃からだったと思う。

フェルマーの最終定理』に続けて同著者の『暗号解読』も当時読んだのだが、数学が好きだった一方で身の回りの自然現象には全く興味を持っていなかった高校生の頃の自分は『宇宙創成』だけは手に取ることはなかった。今となってはそんな偏執はなく、今更になって色々なことに興味を持っておけば良かったという後悔が湧き上がりつつある。そんなことを思っていたタイミングで親しい後輩から最近勧められたこともあり購入した。

 

米澤穂信ボトルネック

高校生の頃、米澤穂信の作品をよく読んでいた。最初に読んだのが『儚い羊たちの祝宴』で、一番印象に残っているのが『ボトルネック』。十数年ぶりに改めてボトルネックを読み返してみたら、今なお面白かった。自分のアイデンティティと向き合う系の作品が好きなのかもしれない。

当時読んでいたときの感想とは違った感想を抱いたりもして、本を通じて昔の自分も振り返ることができるようで面白かった。あまり書くとネタバレになってしまうけど、当時はもっと主人公側に感情移入しながら読んでいた(読んでしまっていた?)ような気がする。レビューサイトを巡ってみても、人によって抱く感想が全く異なっていて面白い。あくまでも私個人の感想だけど、この本はある一つの生き方を否定する物語なので、それと無縁の人生だった人は興味を持てないし、それの渦中にいる人にとっては強烈な毒になるものかなと思う。色々と考察要素のある話なのでまたいつか記事を書くかもしれない。

ついでに『儚い羊たちの祝宴』『満願』も手元に置いておきたいなと思い、併せて購入した。

 

篠原健太『彼方のアストラ』(漫画,完結)

友人に勧められたまま積読していたのだが、まとまった時間が取れたのでふと読み始めたところ、一気に最後まで読んでしまった。面白かった。繰り返し読みたい。

上と同じ感想だけど、自分のアイデンティティと向き合う系のテーマが個人的によく刺さる。

 

つばな『惑星クローゼット』(漫画,完結)

院生の頃に1,2巻まで読んでいて、最近になって4巻で完結していたことを知ったので改めて1巻からまとめて読んだ。

ストーリーが素晴らしかった。これも繰り返し読み返したい作品。

グロテスクな描写はあまり得意ではなく、絵だけ見るとややきつい所もあったものの、読み終わるとこのくらい人知を超えている方が良いかもしれないとも思った。不思議と理不尽さをそこまで感じない所も良かった。他の作品も読んでみたい。

 

以上。